So-net無料ブログ作成
検索選択
幸せの時間 あらすじ 38話 ブログトップ

幸せの時間 あらすじ 38話 [幸せの時間 あらすじ 38話]

幸せの時間 あらすじ 38話

「まさか、あんたが離婚するとはねぇ」

智子は実家に来ていた。
バタバタして母・佐代子にはまだ何も話していなかった。
智子はいきさつを佐代子に話して聞かせた。

「ごめんね。なかなか言い出せなくて」

「良かったんじゃない?亭主に愛想つかしてずるずると仮面夫婦続けていくより」

佐代子は特に責めるような事も言わなかった。
自分だってそうしていたかもしれなかった。

「達彦さんだけが悪いわけじゃないから」

「そうなの?」

それに対しては智子は答えにくそうにしていた。

「まあいいわ。聞きたくない。夫婦の間に何があったかなんて、親が知るこっちゃないし」

佐代子は智子の雰囲気を察してそれ以上は聞こうとしなかった。

「どうするの?これから。みどりさんにいつまでもお世話になるわけにはいかないでしょう」

「そうなのよねえ・・・」

実際、あての無い智子はそれもあって実家を訪ねたのだった。

「遠慮しないで来ればいいじゃない、こっちに。部屋はいくらでもあるんだから」

「働き口だって探せばあるでしょ、私と一緒にのんびり暮らしましょ」

佐代子がそう言ってくれて智子は肩の荷が降りたような気がした。
母が許してくれるなら、それが一番ありがたかった。

ただ、それにはもう一つ解決しなければいけない事が残っていた。

広い家の端で佐代子が琴を弾いていた。
智子はテーブルを拭きながら久しぶりにゆっくり流れる時間を感じていた。
台拭きを滑らしながら、ふと左手が目にとまった。

左手の薬指にはまだ結婚指輪がはめられていた。

智子は指輪をジッと眺めその後指から抜き取ろうとした。
指輪はなかなか外れようとはしてくれなかった。

智子の結婚人生の象徴とも言える指輪が、まるで指から離れるのを嫌がっているようだった。
指輪が抜けた時、智子は改めて過去の生活との決別を実感した。

色んな思い出が智子の中を逆流した。
自分は幸せな家庭を作れなかったのだと思うと急に悲しくなった。

すべてを巻き戻して最初から始めたいと本気で思うのだった。

達彦はソファーの上で目を覚ました。

昨夜、絵里子の病院から戻ると燿子の姿がなかった。
連絡が取れないまま朝になってしまっていた。
テーブルの上の携帯には着信も何も入っていなかった。

ふと入り口に目をやるとそこに燿子が立っていた。

「燿子・・・」

「ただいま・・・」

「今までどこへ行ってた」

「住んでたマンションの物を処分しに・・・」

燿子の様子が何となくおかしかったが、達彦は気づかなかった。

「書き置きはないし、電話には出ないし」

「私だって、寝ないで待ってた。一昨日の晩」

「あの日は酔っ払って、同僚の家で眠っちまった。悪かった、もうそんな事しないから」

「遅くなる時は電話するし、ちゃんと燿子のところに帰ってくる」

「約束するよ。生まれてくる赤ちゃんのためにもいい父親になる」

達彦は燿子を受け入れると誓った。
燿子は純粋に自分を愛してくれている。
だから、自分の全てをかけて、燿子とお腹の赤ん坊に全てを捧げようと思っていた。

「ほんと?」

達彦はうなずき燿子のお腹に手を当てようとした。

「この間より大きくなってるな。確実に育ってるんだ」

「本当にいいの?こんな私で・・嫌いになって捨てたりしない?」

燿子は達彦にお腹を触らせようとしなかった。
燿子の言葉には切実な思いが込められていた。

「俺たちは夫婦になるんだ、家族になるんだよ」

「この子の幸せを願って寄り添い合って二人で守っていく・・・そんな夫婦になるんだ」

燿子は複雑だった。
せっかく達彦が約束してくれたというのに、大事な物がもう存在しなかった。

「昨日、役所に離婚届出してきたよ」

「婚姻届は改めて大安の日にでもだしに行こう」

達彦は優しかった。
生まれてくる子は男の子と女の子とどっちがいいかと尋ね、
名前まで考えようと言ってくれた。

「まだ、早いわ・・・」

「早いもんか、燿子が気に入る名前を考えるのは大変そうだかなら」

燿子は始終お腹を触られないように気を配っていた。


燿子が風呂に入ろうとしていると達彦が入ってきた。

「燿子、一緒に入ろう。久しぶりに」

達彦はさっさと服を脱ぎ始めた。

「やめておきましょう、今日は・・・」

「髪を洗ってやるよ。前みたいに」

「本当にいいの。今日はいい」

「・・・どうして?」

燿子は焦った。
一緒に入るわけにはいかなかった。

「あ・・・体調がよくないの、気分が・・ちょっと」

燿子は強引に達彦を廊下に押し出してしまった。

「大丈夫か?」

「・・・ごめんなさい」

燿子はそれだけ言うとドアを閉めてしまった。
達彦はドアの外で呆然と立ち尽くしていた。

達彦はベッドでも優しく抱きしめていてくれた。
今の燿子にとってこんなに辛い事はなかった。
もし、達彦が真実を知ってしまったら、また自分から離れていってしまうかもしれない

それだけは絶対避けなければならなかった。
何とかしなければと思うものの気持ちが焦るばかり。

ベッドを抜け出し、キッチンで薬を飲む燿子の精神は限界に達していた。


ある日の朝
奈津の部屋に智子が訪ねて来ていた。
香織は部屋の隅に小さな机を置いてもらってこちらに背を向けていた。

智子は二人に朝食を作ってやった。

「あっ、うまそう・・・いただきます」

「うふふ・・召し上がれ」

そう言って素直に喜んでくれたのは奈津だった。
出会った頃の二人からは想像できないような光景だった。

「ねえ、香織。一緒に食べない?」

智子は出来るだけ普通に話しかけた。
いつまでもこだわっていては前に進めない。
娘が離れてしまったなら、こちらから歩み寄ればいいと智子は思っていた。

”大切な人が幸せなら、くだらない自分の感情なんてどうでもいい”

香織に中でも色んな想いが交差していた。
香織は複雑そうだったが、食卓に座って智子の作った朝食を食べてくれた。

「香織。ママと一緒におばあちゃん家に引っ越さない?」

「おばあちゃん家?」

「女三代、あなたがお嫁にいくまで3人で暮らそ」

「・・・私、ここに居たい」

奈津の部屋は居心地がよかった。
香織にとって奈津はもう姉そのものだった。

智子と一緒というのも香織にはまだ受け入れ難かった。

「無茶いわないの、これ以上奈津さんと良介に迷惑かけるわけにはいかないでしょ」

「あ、うちだったら大丈夫です。家事とか手伝ってもらって助かってるし」

それは奈津の正直な気持ちだった。
妹ができて、一番喜んでいるのが奈津だった。

「赤ちゃんが生まれたらそうはいかないわ。」

「あなたは高校生なんだから、ママと一緒にいてもらわないと・・・」

そうではなかった。
智子はすぐに言い直した。

「居て欲しいの・・・ママのそばに・・・まだ離れたくないのよ・・ママはそう決めたから」

それは母として子どもと一緒に居たいという純粋な気持ちだった。


智子が帰った後、香織は奈津が描いた智子の絵を眺めていた

「帰っちゃったよママ」

「それ、私の憧れのお母さん像」

「ママが?」

香織は不思議そうにしていた。
奈津は香織を智子に返す決心していた。

「香織ちゃんがうらやましい・・・あんなふうにお母さんに言ってもらえて」

「ママのそばにいてほしい。まだ離れたくないって」

奈津には智子の気持ちも香織の気持ちもよくわかっていた。
二人が一緒にいる事できっと確かな幸せがやって来ると思った。

「うっとおしいんだよ。こっちはとっくに親離れしてるのに」

「だいたい、あんな事されて今更母親面されたって・・・」

香織は素直じゃなかった。
でも、奈津にしてみればどこから見ても本心のようには思えなかった。
少し強めに背中を押してやればきっと智子のもとへ帰るだろうと奈津は思った。

「そう言わずに、今度は香織ちゃんが支えてあげなよ」

「大人が人生やり直すのって、きっとすごくエネルギーが要ると思うんだよね」

「だから、これからのママのために香織ちゃんはそばに居てあげてほしい」

「ママもそういう気持ちを伝えたかったんじゃないかな」

絵の中の智子は今日は優しく香織に微笑みかけていた。


燿子は割れた仮面を接着剤で元に戻そうとしていた。
手に持ち顔の前に持ち上げてみたが仮面は再び剥がれてしまった。

仮面を着けざるを得なくなった燿子はその仮面に拒絶されたようなきがした。

そこへ誰かが訪ねてきた。

「いらしゃい」

「何だかちょっと雰囲気が・・模様替えしたんですね」

燿子が招き入れたのは智子だった。

「住む人が変われば家も変わります。」

「赤ちゃんが生まれてくる頃は、染み付いた古い匂いも全部消えてるわ」

ソファーに座り燿子は仮面の下に素顔を隠し飄々と言ってのけた。

「あの、高村さん。主人から聞いてると思うけど、この家には欠陥があって・・・」

「主人じゃありません。離婚届をだしたんです。達彦さんは私の夫です」

燿子は勝ち誇ったように言った。
家の欠陥の事は耳に届いていなかった。

「そう。出してくれたのね、離婚届」

「おめでとうございます。心からお二人の幸せを祈ってます」

燿子にはそれが負け惜しみにしか聞こえなかった。
智子が平然としていることが燿子には気に入らなかった。

智子は新生活のため残っている荷物を取りに来たのだった。
燿子に断りをいれ智子はキッチンに入っていった。

自分が愛用していたキッチンが他人の物になっているのを見ると
なにかやるせない気持ちになった。

それでも智子は気をとり直し荷物の確認をしにキッチンに立った。

そこで智子は燿子の服用している薬を発見した。

「高村さん、このお薬産婦人科の先生に相談した?」

「なにやってるの!勝手にかき回さないでよ!ここは私の家よ!」

慌てて燿子が駆け寄ってきて智子の持った薬をひったくった。
その時、燿子のお腹が智子に当たってしまった。

その感触がおかしいことに智子はすぐに感づいてしまった。

「あなた・・・」

「帰って・・・出てってよ!私の家から!今すぐ出てって!」

燿子は取り乱して智子を追いだそうとした。
智子は何かを思いながらそのまま外へ出ていった。

その様子を庭で伺っている人物がいた。

「毒の花・・・咲くか・・・枯れるか・・・」

篠田は全てが終わろうとしている事をどこかで感じとっていた。

自分が無関係ではいられない事をこの時はまだ知らなかった。



夜。
達彦と燿子はリビングにいた。

「学生時代の友達が不動産会社の社長やってて、俺の経歴聞いて採用したいって」

「ダメ元で電話したんだが、丁度タイミングがよかったんだな」

燿子は隣で洗濯物をたたんでいたが表情が暗かった。

「明日、条件面で話してくる。その後一杯やらないかって言われてるから」

「帰り、ちょっと行ってくるね」

黙って何も言わない燿子を達彦は機嫌が悪いのかと思った。

「あ、でも出来るだけ早く帰ってくるから。燿子と赤ちゃんが待ってるからな」

「パパこれから目一杯頑張ってくるからな。お前も応援してくれよ!」

達彦がそう言って燿子のお腹に触ろうとした時

「触らないで!」

燿子が大声で叫んで達彦を拒絶した。

「どうしたんだ燿子・・・」

燿子は明らかに動揺していた。

「妊娠中なんだから多少気が立つのはわかるよ」

「でもな、家庭を大切にするには仕事をして収入を得なきゃならないんだ」

仕事より家庭が大事だと言った燿子に達彦は事態をわかるように説明した。
まるで子供に説明しているようだった。

「燿子と赤ちゃんの幸せを願ってのことなんだよ」

「ごめんなさい・・・ほんとにごめんなさい」

「わかってくれれば、それでいいよ」

燿子は謝ってくれた。
しかし燿子が謝ったのは達彦の仕事の事だけではなかった。

どうしても達彦に告げられない燿子だった。

燿子の焦りは頂点に達していた。

「どうしよう・・・どうしようどうしよう!」

燿子は流産していた。
燿子の中の悪魔は自分が子供を産む事を拒んだのだった。

薬の量も度を超えていき、どうしても流産したことを達彦に言えない燿子は
とうとうとんでもない行動にでてしまった。


良介は家の建築現場で見習いに入っていた。
先輩職人の仕事を手伝いながら一生懸命修行していた。

「おい、良介!」

「はい!」

「お前にお客さんだぞ」

「俺にですか?」

棟梁が来て良介に来客を伝えた。
良介は現場を離れ訪ねて来た客を見て驚いた。

「何の用だよ、あんたが俺に・・・」

それは燿子だった。

「あなたに相談したい事があって」

「相談・・・?」

燿子は良介を浅倉家の長男として頼みを聞いて欲しいと言った。

「私を救ってくれる人はあなたしか・・・」

燿子はそう言って横にあった建設用木材に座ろうとした

「やめてくれ!」

良介は思わず燿子を突き飛ばしてしまった。

「あ・・おなかが・・・」

お腹を押さえる燿子に良介はしまったと思った。

「おい、どうした?何やってんだ良介」

棟梁が心配して見に来てくれた。

「なんでもありません。良介君・・・手を貸して」

燿子は良介の前に手を差し出した。
良介は疑惑の目を燿子にむけた。


良介は燿子を家まで送ってきた。

「ありがとう良介君、もう大丈夫」

「本当に大丈夫なんだね?・・・もしお腹の子に何かあったら俺・・・」

「優しいのね・・・今、冷たいものを」

燿子は良介の手を離れて言った。
まるで何もなかったような動きだった。

「あ、いや、俺もう帰るから」

「そんな事言わないで、良介君にしか解決出来ない悩み、相談にのって」

良介は仕方なくソファーに腰をおろした。
燿子はグラスにジュースを入れるとそこへ別の液体を流し込んだ。

「なんですか・・・相談って」

「うん、あ、この家の事なんだけど」

「だから何ですか・・・」

燿子は何も答えず、持ってきたグラスを良介の前に置いた。
良介は何の疑いも持たずグラスを口に運んだ。

暫く間をおいて、燿子は良介の横に座り直した。

「これまでの事、許してもらえるなんて思ってないわ」

良介は燿子から少し離れて座り直した。

「あなた達兄妹、お母さんみんなにつらい想いさせて、私なんか幸せになれるわけない」

「今更そんな事言ったって・・・」

「なんて事してしまったのかしら・・私」

燿子が良介の方へ振り向いた。
良介は目の前に迫ってきた燿子の胸にドキッとしてしまった。

なぜだか、男としての欲望が急に湧いてくるのだった。

「この家にいると、あなた達が楽しげに笑う声が聞こえてくるの」

そう言って燿子が少し良介に近づいた。

「その度に私が犯した罪の重さに打ちのめされて、許して良介君、ごめんなさい」

良介は燿子の胸ばかり気になっていた。
何かが体の芯からこみ上げてくる。
自分でも一体どうなっているのかわからなかった。

「許してくれる?」

「あ、あの、親父がいるんだから、そういう事は親父に・・・」

良介は必死に耐えていた。

「あの人は今仕事探しで手一杯だもの」

「私とこの子のために必死になってくれてるのに勝手な感情ぶつけて邪魔するなんて」

良介はもう平静ではなくなっていた。

「あ、俺・・・なんだか」

良介は立ち上がって窓の方へ移動した。

「良介君は私が嫌い?憎んでる?私の事」

「それは・・・」

燿子が挑発し始めた。

「嘘でもいいから好きって言って、そうすれば私救われるから」

「ああ、言って、好きって・・・私をこのくるしみから救って」

燿子は達彦の胸に飛び込んで抱きついた。
良介は息を荒くしていた。

「何やってるの・・・高村さん、あなた良介になんてことを!」

やってきたのは智子だった。

「勝手に入ってこないでよ!」

燿子は邪魔をされて怒っていた。

「破廉恥な!良介、あなたいったいどういうつもりで?!」

「わからない・・・何だか体が熱くなって何も考えられなくなって・・・」

「・・・ええ?」

智子は良介が普通でないと感じるとテーブルのグラスに目をつけた。

「まさか・・・そのジュースに何か・・・」

「何か入れたの?変なもの」

智子は燿子を睨みつけ問いただした。

「こんなに効くとは思わなかったわ。きっとこの子感度がいいのね」

燿子の頬に智子の平手が飛んだ。

「何をするのよ!私は妊婦なのよ!」

「本当に妊娠してるの?ずれてるわよ、お腹の詰め物」

燿子は何も言えずお腹をさすっていた。

「嘘だったのね・・妊娠なんて。」

「嘘じゃないわ!ちゃんと授かったのよ!計画通りにパパの子を・・・なのに」

燿子の頭にはあの悲劇の腹痛が蘇ってきた。

「流産を・・・?」

流産は智子にとっても意外だった。

「やっとパパが私と寄り添って、赤ちゃんを幸せにするって」

「いいパパになるって、約束してくれたのに」

「なんで赤ちゃんを取り上げなきゃいけないの!・・・何で!」

燿子はとうとう全てを話す事になってしまった。

「それで、そのままお腹に赤ちゃんがいるフリを?」

「赤ちゃんしかないの、あの人の心を繋ぎ止めておくためには、赤ちゃんがいるのよ!」

「ほしいの、赤ちゃんが・・・お願い私に赤ちゃんをちょうだい、パパに知られる前に」

燿子は良介に歩み寄りながら、ワンピースを脱ぎはじめた。

「そのために、俺を・・・」

「良介君の子供だったらパパの子と同じだもの・・・早く!」

そう言って燿子は良介に飛びついた。
二人はよろけて窓にぶつかってしまった。

その時家が大きな悲鳴をあげた。

いつもにも増して大きな揺れはまるで燿子の心に呼応するかのようだった。

揺れが収まって智子が顔を上げると入り口に達彦が立っていた。

「あなた・・・」

燿子が振り返った。

「パパ・・・」

達彦は呆然と立ち尽くしていた。

家がまた悲鳴をあげ始めていた。
それは物語のエピローグ奏でる悪魔の葬送曲だった。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:テレビ
幸せの時間 あらすじ 38話 ブログトップ
「幸せの時間」昼ドラでメロメロ 結婚情報