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幸せの時間 あらすじ 35話 [幸せの時間 あらすじ 35話]

幸せの時間 あらすじ 35話

達彦は離婚届をジッと離婚届を見つめていた。

「・・どうして」

「あなた、私と柳先生の事疑ってたわよね」

「はっきり問いただしてくれたら・・・正直に答えるつもりだった。・・・柳先生と・・・」

「やめてくれ、そんな話聞きたくない」

達彦は立ち上がり智子に背を向けてしまった。
たとえそうだと確信していても、それを智子の口から聞くのは耐えられそうになかった。

「柳くんと寝ました」

それでも智子は告白した。

「ずっと隠さなきゃって思ってたけど、こうやってぶちまける瞬間を待ってた気がする」

「俺へのあてつけか?お前を裏切ったからそれを根に持ってんだな?」

それは達彦の最後の抵抗だった。
それ以上の答えを決して言ってほしくなかった。

「そうかもしれない・・・でもそれだけじゃないわ」

「柳君が好きだった。心の底からこの人に抱かれたいって思ったの」

達彦は自分の表情が歪んでいくのがわかった。

「体の芯が溶け出してしまいそうなのにヒリヒリと痛くてもどかしい・・・」

智子は柳が与えてくれた快楽を表現してみせた。
それは高村燿子が言ったいけない快楽なのだとも言った。

「いつからだ・・・いつからあの男と」

「きっかけはあなたが来られなくなったクリスマスディナー」

「一線を超えたのは年が明けてからよ。踏み込んだら全てが壊れてしまう・・・」

「そう思いながらも・・・どうしても自分を抑える事が出来なかった。」

智子の告白に達彦はとうとう耐えられなくなってしまった。

「お前はそんな女じゃなかったはずだ!」

「壊したかったの!・・・あなたのそんな思い込みを・・・」

「壊したかった・・・自分を縛りつけてた私自身の価値観を・・・」

「家族が抱えてる嘘や矛盾を吹き出させてしまいたかった・・・」

智子は嘘で塗り固めた家族に幸せなど無いのだと言った。

「そんなに何でもさらけ出したら、やっていけなくなる」

「家庭だって会社だって、みんな探りあいながら騙し騙しやってるじゃないか」

達彦は幸せを得るために多少の嘘は仕方がないと言った。

「じゃあ、あなたは高村さんが赤ちゃんを産んでも、知らん顔で家族を続けるつもり?」

「聞いたのよ。高村さんから・・・あなたの子を妊娠したって・・・」

その言葉に達彦は何も返せなくなってしまった。

「結局あなたは高村さんと離れられない。彼女はそれを運命って言ったんだわ」

「違う!騙されたんだ。罠だったんだ!なにもかも計算ずくで!」

「たとえそうでも・・・授かった赤ちゃんに罪は無いわ」

達彦に弁解の余地は無かった。
その時、玄関が開く音がした。

「あの子たちよ」

智子はそれが良介と香織だと言った。

「私、やっぱりママに会いたくない」

「会いたくなくても会うんだ。4人が家族として顔を合わせるのは今日が最後かもしれない」

良介はためらう香織を言い聞かせリビングへと入っていった。

「私が呼んだの、もう私の事もあなたの事も知ってるわ」

「あんたの愛人が香織に喋ったんだよ」

「私のお腹にはパパの赤ん坊がいる、ママはバイオリンの先生と不倫してるって」

良介は智子の言葉を引き継いでそう言った。

「どうしたの?その顔」

「柳先生の奥さんに・・・」

良介は智子の傷だらけの顔を見て言った。

「じゃあ、本当なんだね。おふくろも不倫したんだね」

智子は黙って頷いた。

「ハッ!最低・・・いや最高だよ二人とも、笑っちゃうよな香織」

「バイオリンが大好きだって、音楽ってこんなに楽しいんだって教えてくれた・・・」

「その先生とママが・・・私もう二度とバイオリンなんか弾かない!」

良介も香織も両親に対する不信をあらわにしていた。

「何も言えない、言い訳できない。あなた達には謝るしか・・・」

「謝ったって意味無いんだよ!もう戻れないんだから!」

良介は悔しくて仕方がなかった。
とうとう耐えられなくなって怒りが噴出するのだった。

「疑った事もなかった。この家に引っ越してくるまで。最高の家族だって信じてたんだ!」

「ぶっ壊れちまえ!こんな家!!」

「やめろ!良介!」

達彦が叫んだが良介は止まらなかった。
横のあった椅子を持ち上げ、力一杯床に叩きつけた。

その衝撃で不気味な音が家中に響きわたった。

「元はと言えばあんたのせいだ!」

「あんたが真っ当な父親の仮面なんか被って俺たちを騙してたからだ!」

良介は怒りに任せ、達彦を殴り飛ばしてしまった。
達彦は床に倒れこんでしまった。

家がまた不気味な音をたてた。

「良介・・・お前!・・・誰のおかげで不自由なく暮らしてきたと思ってるんだ!」

「俺だって・・・間違った事もする。それでもお前たと家族のために一生懸命・・・」

「俺は真っ当な父親やってたんだ。お前に何がわかる!」

達彦はふらつきながら立ち上がり、そう言った。
それは達彦の心の叫び。信じて疑わなかった父親の想いだった。

それだけは否定させまいと、今度は達彦が良介を殴り飛ばしていた。

お互いの心がぶつかる度に家は大きな悲鳴をあげていた。

「初めてだよ、あんたに殴られたの。一度だって叱られた事もなかった」

「あんたは本気で父親を・・・家族をやっちゃいなかった。」

そう言われて達彦がソファに腰を落とした時だった。
大きな音と共に家が揺れ、置物が床に落ちてガラスが割れた。

壁の仮面が床に落ちて半分に割れてしまった。
それはまるで仮面をつけた家族の崩壊を意味しているようだった。

「欠陥家族にお似合いの欠陥住宅・・・家が怒ってるんだよ」

「表面ばっかりで、中身がスカスカのこの家族に!」

達彦も智子も何も言わなかった。
良介の言葉を否定する物が見つからなかった。

「行くぞ香織、もう1秒だってこんなところにいたくない」

良介はためらうこと無く家を出ていった。
香織も後に続こうとした。

「香織・・・」

思わず呼び止める智子に一瞬足を止めてしまう香織。
でも・・・今は答えるわけにはいかなかった。

「いるか!こんなモン!」

外へ出た良介は家の鍵を地面に叩きつけ、振り返る事もなく歩き出した。
香織は放心状態でフラフラと良介に続いた。

智子も家を去ろうとしていた。

「行くのか?お前も・・・」

「・・・荷物は改めて取りにきます」

何かを思い達彦を見つめた後、智子は家を後にした。

「建てなきゃよかったんだ・・・こんな家。こんな家・・・何の意味も無い・・・」

「チキショー!チキショー!!」

家族を育めない物を家とは言えないと達彦は思った。
どれだけ立派だろうと、それはただの箱だった。

智子は玄関を出て、もう一度家を振り返った。
初めてこの家にやって来た時の幸せは遠い昔で色あせているようだった。
悲しくて見上げた星空はいつもと何も変わらなかった。

変わってしまったのは自分達だけだった。

そんな智子を物陰から見送っている人物がいた。
高村燿子だった。

燿子は良介が捨てた鍵を拾い不気味に笑うのだった。


朝の光と鳥のさえずりで智子は目を覚ました。

「おはよう・・・」

隣のベッドにみどりがいてこっちを見ていた。

智子はみどりの家にやってきていた。
急な事で頼れるのはみどりしか思い浮かばなかった。

「朝ごはんこれだけ?」

「うん。十何年もずっとそう」

テーブルには皿にクラッカーが並んでいるだけだった。
みどりはミキサーで作った野菜ジュースを持ってきて智子の向かいに座った。

「ご主人文句言わない?ベッドまで借りちゃて、お礼言わなきゃ」

「気にしなくていいよ、帰ってこないから」

「え?」

「長期の出張・・・当分ここで養生しなよ。昨夜の話じゃ簡単に立ち直れないでしょ」

みどりはそう言ってくれた。
みどりにも少し事情があった。


達彦は今日も楠田に呼ばれていた。

「・・・口止め料?」

「受け取ったんだな?晨宋建設の社長から現金を」

「その金で手抜きを見逃して、私に嘘の報告を」

達彦は焦った。

「いや・・・それは・・・」

「はっきりと受け渡しの現場を見た人間がいるんだ・・・そうだね、望月君」

楠田の横には雅代が立っていた。
長い間構ってもらえなかった雅代は達彦を陥れようとしていた。

「もっと早くお話しなきゃいけなかったんですが、浅倉部長に脅迫されて・・・」

達彦には全く覚えがなかった。

「俺が・・・いつ・・・」

「脅したじゃないですか!言ったらお嫁に行けない体にしてやるって、いやらしい目で」

「お前そんなデタラメ!・・・」

立ち上がって反論しようとした達彦を楠田が遮った。

「これ以上騒ぎを大きくしたくない。今日中に辞表を提出しろ!」

「辞表・・・」

「解雇だって出来るんだ。依願退職は最後の情けだ」

楠田はそう言って部屋から出ていった。
楠田がいなくなると雅代が話しかけてきた。

「常務もたぬきでしょ?あなたを辞めさせて手抜き工事の責任を押し付ける魂胆よ」

達彦はその事には触れず

「何故だ・・・何故俺を裏切った・・・君は私の優秀な」

「私がバカだった。私だけは他の人と違う。特別なんだって思い込んで」

「他の人?」

「知らないとでも思ってるの?」

「寿退社した子たち、今まで何人お嫁にやったの?」

「私はその子たちと違う!ちゃんと仕事ができる」

「部長もそういう私だから抱いたんだ。そう思い込んでた」

「だから冷たくされても我慢してきたの」

雅代は自分が会社にとって必要な存在でありたかった。
達彦が自分を求めて来ることは自分が必要とされている証明だと思っていた。

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ところが近頃は達彦は自分を求めて来なくなった。
自分は必要な存在では無くなったのではないか。
あるいは、自分が勘違いしていただけで元から達彦の欲望を満たすだけの存在だったのか

雅代は不要の扱いををされる事を恐れていたのだった。

雅代は更に会議室のドアを開け放って叫んだ。

「ねえ。部長!興味が無くなってお払い箱したいなら、そう言えばいいじゃない!」

「それも言ってもらえないんじゃ、ゴミだよね!私は雌豚って事だよね!」

「おい・・・やめてくれ・・・」

達彦はわけがわからなかったが止めるしかなかった。

「もう・・・それぐらいにしとこうよ。そんな下品な言葉」

横から口を挟んだのは矢崎だった

「ほっといて!私はこいつに下品な女にされたんだから!」

雅代は収まりがつかないようだった。

「悪いのはこいつだ、雅代ちゃんをそこまで傷つけて、平気なかおしてるこいつが悪いんだ」

矢崎は達彦を指さして言った。

「矢崎・・・お前・・」

「俺はいつだって女の味方だよ」

「こういう奴はあそこをちょん切って出来ないようにするのが一番いいんだけどよ」

矢崎は後ろで成り行きを見守っていた社員を見ながらそういった。
そしておもむろに達彦の方を振り向きながら・・・

「とりあえず・・・」

達彦を力一杯殴りつけた。
達彦は後ろのテーブルまで飛んで突っ伏してしまった。

「今、こいつを殴った拳は君の拳だよ」

矢崎は雅代に振り向いて言った。
雅代は呆然と聞いていた。

「こんな事じゃ気は済まないだろうけど、今日はこれで勘弁してくれないか・・・」

「なあ、雅代ちゃん・・・頼むよ・・・」

矢崎はそう言って深々と頭を下げるのだった。

雅代は糸が切れてしまったのか、矢崎の胸で泣きだしてしまった。
達彦はテーブルに突っ伏したまま何かを思っていた。


その頃智子は誰もいないはずの自宅に戻ってきた。
近くまで来て庭に誰かいるのを見つけた。

奈津だった。

「奈津さん・・・?」

「あ、すいません。私・・鍵を」

奈津は良介から鍵を投げ捨てた事を聞いて捜しにきたのだった。
その鍵を燿子が持っていった事など二人は知るわけがなかった。

「結局見つからなかったわね」

智子は寝室で荷物を片づけながら奈津に言った。

「昨夜、良介ものすごく荒れてて・・・」

「もう二度とあの家に行かない、だから鍵を捨ててきたって・・・」

「でも私鍵を捨てたら家族そのものを捨てるような気がして・・・」

「それでわざわざ捜しに来てくれたのね」

「嫌なんです。このままバラバラになっちゃうのは」

「私にはもう良介の気持ちを繋ぎ止める力も資格も無いわ」

奈津が言いたいのはそんな事ではなかった。

「私、まだおばさんのこと・・・お母さんって呼んでないのに・・・」

「呼べるようになりたかった・・・お母さんって・・・」

奈津は智子を母と呼べる日を楽しみにしていた。
一人になる寂しさは奈津が身を持って経験してきた事だった。

「浅倉家の家族の一員に私も入りたかった・・・それなのに・・・」

「・・・奈津さん」

奈津がずっと憧れ続けていた家族・・・
良介がいた家族の中に自分も加えて欲しかった。

血は繋がっていなくとも、父や母、妹が出来ることはこの上ない事だった。


奈津が帰ったあと、智子はお弁当の写真を全て削除しようかと思った。
しかし思い切る事が出来ず、USBメモリにコピーして持ち出す事にした。


いつもの屋台の所で矢崎と達彦が話していた。

「今日はすまなかった。ああでもしなきゃ、収まりつかないと思って」

「人間失格。女の扱いも知らずに多少モテてるつもりでいい気になって」

達彦は矢崎に感謝していた。
おかげであの場はなんとか収まった。

「女はみんなお姫様だからな」

「一人一人ににお城があって綺麗に飾って暮らしてる」

矢崎の持論は達彦にはとうてい理解出来なかった。

「智子さんだってそうだ。もっと言えばお前のおふくろさんだって現役のお姫様だ」

「うちのおふくろが?えらいお姫様がいたもんだ」

「女は一生お姫様なんだよ」

達彦にはますますわからなかった。

「これからどうする?」

矢崎は達彦のこれからの事を心配してくれた。

「俺の友達に小さい工場を持ってる奴がいるんだが・・・お前には似合わないな」

「帰ったら何て言う?智子さんに」

「出ていったよ。智子も良介も香織も・・・みんな家を出ていった、俺を置いて」

「何もかも失くした、会社も家族も。これまで人生を掛けて築いた物すべて・・・」

達彦はコップの酒を煽って何度も大きな息をした。


智子は由紀の店を訪ねた。
店は閉まったままだった。

ふと足元を見ると外に向かって点々と赤い点が続いている。
それを目で追った先に篠田が立っていた。

「血の痕です。」

「血の痕・・・?」

篠田の話では智子との不倫がバレた夜、由紀が柳の股間を切りつけたという事だった。
慌てたともこはそのまま柳が入院している病院へ駆けつけた。

「智子・・・!」

カーテンを開けるとそこに柳はいた。
柳は智子を見ると必要以上に驚いたようだった。

「柳君、怪我は?大丈夫なの?ちゃんと繋がってるの?」

柳は智子の顔を見ようともせず黙って頷いた。

「傷自体は大した事無かったんだけど、出血がひどくて」

柳の話では表面を少し切っただけで少し縫っただけで済んだという事だった。

「由紀さんは?もしかして警察に?」

病院から通報されそうになったと柳は言った。
いつもどおりでは飽きたらず、つい遊びでやったらこうなった説明したと言った。

「ああ、よかった・・・」

「どこがいいんだよ!あの包丁があとちょっと食い込んでたら・・・」

柳は本当に恐怖したのか、ブルブルと身震いをした。

「悪いけどこれっきりにしてほしい。今日限りで俺の事忘れて下さい」

柳は簡単に言ってのけ頭を下げた。
智子はあっけにとられてしまった。

「そろそろ由紀が戻ってくる。こんな所見られたら・・・お願いだから早く出ていって」

そう言うと柳は布団を頭からかぶってしまった。
どういう事だと智子は思った。
そこにいる柳は全くの別人だった。

カーテンを閉め帰ろうとしたところへ由紀が帰ってきた。

「切れちゃってもいいと思ってやったんです。」

「それで浩ちゃんが私だけの物になるなら、それぐらいの犠牲仕方ないと思って」

由紀もまた別人だった。
あの明るい由紀はどこに行ってしまったのか。

智子と関わる事でこの二人もまた仮面をはずしたのかもしれなかった。

由紀は柳のそばへ行きりんごを剥いてあげると言って果物ナイフを手にした

「ヒッ!」

柳は異常に反応していた。
身動きせず震えているように見えた。

「りんご・・・好きでしょ?」

「・・・す、き・・・」

柳はそれだけ言うのがやっとのようだった。

智子は心の中で謝り、そして別れを告げた。
もう二度と会うことは無いだろうと思った。


達彦は自宅に帰ってきた。
誰もいない家は暗く静まり返っていた。

玄関を入りその場へ座り込んだ。

「何でだ・・・何で俺がこんな目に・・・」

すると家の奥から床の軋む音がした。
誰かが歩いているようだった。

「誰だ・・・誰かいるのか?」

その声に答えるように奥から誰か出てきた。

「パパ、おかえり」

それはウェディングドレスを身にまとった燿子だった。

「・・・燿子・・・」

「やっとこの日が来たね」

悪夢はその手を緩める事なく達彦になお迫ってきた。

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