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幸せの時間 あらすじ 28話 ブログトップ

幸せの時間 あらすじ 28話 [幸せの時間 あらすじ 28話]

幸せの時間 あらすじ 28話

4月になって香織は高校に進学した。
智子と達彦が香織の進学を祝ってくれていた。

「進学おめでとう!」

「おめでとう、いよいよ高校生だな」

香織の学校は中高一貫校だった。
言ってしまえば、何かが変わった実感は無かった。

「楽に進学できたじゃないか。」

「お兄ちゃんと一緒だったら大変だったね」

「・・・・」

良介の事を言われるとなぜか言葉に詰まってしまう達彦と智子だった。

「いけないの?お兄ちゃんの話しちゃ・・・じゃ、やめる」

香織はそれだけ言って食事を始めてしまった。

別にいけない訳ではなかったが、考えるとどうしても辛かった。
だから無理してあまり考えないようにしていた二人だった。


指切りしたのに母は居なくなってしまった。
どんなに叫んでも母は返事してくれなかった。
知らない人がやって来た。

あの約束は・・・あの指切りは・・・

奈津はそんな夢を見て目を覚ました。
幼い日の記憶は今でも奈津を苦しめていた。

「奈津ちゃん・・今帰ったよ・・奈津ちゃん・・?」

良介が帰ってきたようだ。
良介はドアを開けて奈津の居る部屋へ入ってきた。

「いるなら早く返事してよ」

良介は酔っていた。
慣れないお酒を飲まされたらしい。

「ごめん。ちょっと横のなってた」

「また?・・・俺はさ・・汗水たらしてはたらいてるんだよ、毎日、毎晩」

「わかってるよ、ご苦労様」

「わかってない。前さ、疲れて帰って来てるのに飯作ってなかったじゃん」

良介は奈津に愚痴を言い始めた。
酒に酔ってるとはいえ、普段そんな事も思っているのだと奈津は思った。

良介はさらに奈津に絡んできた。

「朝起きて来なかった事もあったよね」

「それもつわりで・・・」

「つわり、つわりって、そんなに大変なの?」

「先輩に聞いたんだけど、奥さんはたいした事なかったんだって」

「女って、そうやって楽しようとするんだって」

奈津はなにも言わずに立っていた。
奈津が水の入ったコップを差し出す前に、良介は眠ってしまった。

朝、奈津が朝食の用意をしていると、良介が頭痛を訴えながら起きてきた
完全に二日酔いだった。

「頭痛えぇ。やっぱ掛け持ちはきついよ。」

「もうちょっと、時給良けりゃどっちかに絞れるのに・・・」

「そんな事言う前にちゃんと就職先探したら?」

「ろくな仕事ないもん。専門知識無いし・・・フリーターのほうが楽じゃん」

「いっそ、休んじゃえば?」

「そんな、俺が働かないと困るの奈津ちゃんなんだからね」

「ちょっと具合悪いだけで寝てられる奴とは違うんだよ・・・」

「・・・昨夜もそんな事言ってたね」

奈津は昨夜、良介が言ったことを話してみせた。

「俺そんな事言ったの。ごめん、覚えてない」

奈津は良介を責めているのではなかった。
二十歳にもならないのに責任を感じて、
無理をしてしまっている良介を見ているのが辛かった。

自分もまだ母親になる自信が持てないままだった。
良介の事もあったが、幼い記憶がどうしても奈津を闇に引っ張るのだ。

「家に帰ってくれない?しばらく一人になりたい」

「良介も親との事あのままじゃいけないでしょ?」

良介は黙って聞いているだけだった。

「良介がこれでいいって思ってるのかどうか、クリアしなきゃ前へは進めない」

「私もちゃんと考えて答え出すから・・・」


智子はダンボール箱に色々詰めて荷造りしていた。
良介に送るつもりの宅配便だった。

庭では今日も篠田が花の手入れをしていた。
智子はいっそ訊いてみようと、篠田に近づいた。

「僕が作った春の庭、気に入っていただけましたか?あなたをイメージしたんです」

「暖かく、優しく・・・時に奔放で艶かしく・・・」

「柳先生に何か言ったそうね・・・私を花に例えて卑猥な言い方をしたって」

「人様に誤解を与えるような物言いはやめてください」

篠田は柳に嫉妬していたのだ。
智子を独り占めできる事が羨ましかったのだった。

「あの人は智子さんの魅力をよくご存知だろうから」

「そういう言い方が誤解を招くって言ってるの。変な勘ぐりしないでください」

二人の話を遮るように宅配便の業者が集荷に来た。
智子はさっきの段ボール箱を業者に頼むのだった。

「今後、庭への出入りはお断りします。」

その言葉には篠田はさすがに驚いたようだった。

「嫌です!これはあなたのために作った僕の庭です」

篠田は智子を手に入れられなかった代わりに、智子のために作った物の所有権を主張した。

「今度入ってきたら不法侵入で訴えます!」

智子はきっぱりと言い渡し、窓を閉めカーテンを引いてしまった。
智子に繋がる全てを絶たれ、篠田は呆然と立ち尽くしていた。


矢崎が居酒屋から出てくるとたまたま良介を見かけた。
矢崎は追いかけて良介を呼び止めた。

「おい!良介!」

「矢崎のおじさん。相変わらずだね」

良介は矢崎に頼んでみることにした。
良介は今晩帰るところが無かったのだ。

「そりゃ、のこのこ家には帰れないわ。女に追い出されたなんて」

「こんなボロアパートでよけりゃ、いつまで居てもいいよ」

相変わらず矢崎はさっぱりしていた。

「あ、それにしてもお前覚悟できてるのか?敏感だぞ女は、特に妊娠中はな・・・」

矢崎は痛いところを真っ直ぐ突いてきた。
良介はドキッとしたが、覚悟なら出来ているつもりだった。

「約束したから、ちゃんと守るって、でも正直これで良かったのかって思う事も」

「そんな迷いを見抜かれたんだろ」

「俺が中途半端だから母親になる自信が無いって言われて」

良介は偉そうな事を言っても、中途半端で何の力も無い自分を卑下した。
将来の事もなにも決める事が出来ない自分は何もビジョンを持たないとも言った。
そして、それを奈津や赤ん坊のせいにしているのだと言った。

そこに矢崎の喝が飛んだ。

「まったく・・ウジウジした野郎だな!考えすぎなんだよ!」

「若気のいたりでいいじゃねえか!今は全力で母ちゃんと子供を幸せにする」

「それがお前の言うビジョンだよ、ミッションだよ」

単純明快な答えに良介は返す言葉が無かった。


奈津が公園で似顔絵を描いていた。
モデルは目の前でボール投げをして遊んでいる母と娘だった。
羨ましかったり、悲しかったり、奈津の心は複雑だった。

「体冷やすぞ・・・そんなとこ座ってると」

「あんた・・・」

奈津の表情が強張った。
そこに立っていたのは矢崎だった

「あんたの事よく知りもせずに、悪かった。」

矢崎は以前奈津を叩いた事を詫びた。
矢崎は自分のコートを奈津の膝に掛けようとしたが断られてしまった。

「なんか用ですか?」

奈津に聞かれて矢崎はふと奈津の絵に目をやった。

「寂しそうな絵だな。あの親子あんなに楽しそうなのに。あんたの絵、泣いてるみたいだ」

「何がわかるのよ。おっさんに」

奈津は慌ててスケッチブックをたたんでしまった。
これ以上見られたら自分の心も見透かされそうだった。

「良介の事、よろしく頼む。」

矢崎はそう言って奈津に頭を下げた。
奈津はなぜ矢崎が良介の事を頼みに来たのかふしぎだったが、理由はすぐにわかった。

「あいつ、今俺の家に居るんだ・・・」

「帰らなかったの?」

「まだまだ半人前、フラフラしてて心配だろうが、一途な気持ちはある」

「あいつに関してはあんたの鍛え方次第だな・・むしろ問題はあんたにあるんじゃないか?」

矢崎は奈津の不安が相当なものであると感じていた。
奈津にとってこの男は脅威だった。

自分の全てを明るみに引きずりだされるような気がした。

「誰だって不安になるでしょ。」

「知り合って1年にもならない若造二人が一緒になろうとしてるんだから」

「だったら・・・」

「私、説教臭いの嫌いなんです。」

矢崎は奈津がなにか大きな物を背負っていると感じて、ひとまず引くことにした。
どうやら、それは触れてはいけない物のようだった。

また吐き気が襲ってきた。
奈津は産婦人科の診察券を握りしめ何かを考えているようだった。

由紀が店のお客さんから良介の噂を聞いてきた。
それをカウンター越しに柳が聞いていた。

後ろで篠田が花のメンテをしていた。

「それでかなあ・・・智子さんがサッパリお店に来てくれなくなったのも」

「あっちこっちで噂になってるからつらくなったんじゃ・・・」

「そうかもしれないな・・・」

まさか自分に原因があるとは言えなかた。
柳は相づちを打ちながら、ソッと篠田の方を振り返ってみた。

篠田の存在は柳にとって、脅威でしかなくなっていた。



香織のレッスンの日。
柳は智子の家にやってきた。

「知らなかった、息子さんの事。どうして話してくれなかったの」

「あなたといる時は現実を忘れていたいから」

「何か悩んでると気づいていたけど・・・」

それもあったかもしれない、でもそれだけではなかった。
それでも智子は黙っていた。

「その話をしている時に篠田がいて」

「あいつ余計な事をしゃべりはしないかと心配で・・・」

「・・・覚悟したほうがいいのかも」

「ダメだ!バレたら終わりになるんだよ。僕は智子を離したくない」

柳がそう言って智子を抱きしめた。
そのままソファーに倒れこんだ時に智子のバンスクリップがはずれて床に落ちてしまった。



智子がふと窓に目をやると香織が帰って来ていた。

「・・・いっそ、このまま・・・」

そうすれば、智子の一番大きな悩みが解放されるだろう。
しかしそうすれば・・・

「ただいま」

香織がリビングに入ってきた。

「おかえりなさい」

そこには普通にソファーに腰掛ける智子と柳の姿があった。
智子には大きすぎる決断だった。
由紀の泣く顔など見たくはなかった。

「先生、早い」

「いいよ、そんなに慌てなくて」

「はい・・・あれ?」

香織は床に落ちているものを見つけて拾い上げた。

「あ、気づかなかったわ。いつ落ちたのかしら」

「さ、それじゃレッスン始めようか」

智子はさり気なくよそおい、柳がフォローした。
香織の気をそらせるためだった。


良介が奈津の所へ帰ってきた。
奈津は良介をちゃんと中へ入れてくれた。
智子の荷物が届いていた。

「これは幸先いいかも。おふくろ俺が仕事してるの覗きに来てたんだ」

「だから雪解け間近かも」

「幸先ってどういう意味?」

良介は奈津に婚姻届の用紙を出して見せた。

「今すぐ出さなくてもいい。二人の誓としてでいい。」

「頼りないって思われないように、頑張るから」

「うわべだけじゃない。本当の家族を作ろうよ」

良介は自分の信じていた家族が簡単に壊れてしまった事を今でも悲しく思っていた。

「信じた物が嘘だってわかったら子供も辛い思いするんだ。だから、俺は・・・」

「奈津ちゃんにも、子供にもそんな思いはさせません・・俺と結婚してください!」

精一杯考えてきたのだろう。
最後まで言えて良介ははしゃいでいた。

しかし奈津は横を向いたまま暗い表情をしていた。

「いつか、カッコイイの買うから、それまで」

良介はポケットからおもちゃの指輪を取り出し、奈津の指にはめようとした。

次の瞬間。

奈津は良介の手を振り払い、婚姻届の用紙を奪い取りそれを破ってしまった。

「な、やめてよ!奈津ちゃん!やめて!」

やめさせようとする良介を奈津が突き飛ばした。

「無しにしよう!この話・・・」

「全部リセットして出会う前の二人に戻ろう・・・」

「・・どういう事?」

力なく話す良介に奈津は衝撃の言葉を口にする。

「・・赤ちゃん・・・堕ろしてきた・・・」

良介の顔から血の気が引いていった。
さっきまであんなに嬉しかったのに天国から地獄だった。

「中絶したんだよ、知り合いに同意書書いてもらって」

「これが私が出した答え。」

「どうしてそんな事、奈津ちゃんだけの子供じゃない。俺の子供でもあるんだぞ」

良介は奈津に詰め寄った。

「縛られたくない!良介にも子供にも!」

「家族なんか持って好きなことも出来ない暮らしなんて真っ平なんだあ!」

「だから、手っ取り早く赤ちゃん堕ろして終わりにする事にした」

良介が奈津の頬を打った。やけに悲しい音がした。

「ばかやろう・・・なんでそんな酷いこと・・・」

良介は泣きながら床に座り込んでしまった。


夜。
浅倉家の庭を歩く人物がいた。
その人物は庭の植木鉢を倒して大きな音をだしてしまった。

「何か音がしなかったか?」

夕飯で食卓についていた達彦が音に気づいた。

「花屋じゃないの?」

「そんなはずは・・・」

香織の意見を智子が否定した。

達彦は懐中電灯を片手に庭へ出る事にした。智子と香織が後ろに従った。
最悪、警察を呼ばなければいけないかもしれなかった。

窓を開け、懐中電灯で庭を右から左へ照らしていった。
懐中電灯の光が左端を照らした時、そこに誰かの足が照らし出された。

「だれだ!」

達彦が叫んだが返事がない。
しかし、逃げる様子もない。

懐中時計の光を上に向け、その人物の顔を見た時、皆の顔が引きつった。


「良介!」

それは生気を失くした良介だった。
良介はフラフラと智子に近づき、その足にすがりついて泣きだしてしまった。

なんであれ、精一杯頑張った我が子が力を無くしてそこにいた。
どんなであれ、精一杯守ってきた母が・・・そこにいた。
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