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幸せの時間 あらすじ 33話 [幸せの時間 あらすじ 33話]

幸せの時間 あらすじ 33話

「誰?」

香織は奈津に尋ねた。
燿子はゆっくりと二人に近づいてきた。

「お久しぶりね。私もここでお世話になることになったのよ」

「生まれてくるのはあなたより少し先になるけど・・・」

奈津は厳しい表情で燿子を見据えていた。

「高村さ~ん、高村燿子さ~ん。」

受付から燿子を呼ぶ声がした。
燿子は診察室へ入っていった。

「高村燿子・・・?」

「あんたのパパの愛人だった女・・・」

香織は驚きの表情で燿子の後ろ姿を見つめていた。

良介は今日も近所で建築中の家の前で立ち止まった。
そこでは何人もの職人たちが一生懸命作業していた。

「お、また来たのか?面白いか?」

良介はその現場の棟梁と顔見知りになっていた。

「ちゃんと見れば良かったと思って・・・自分の家がどうやって建てられたのか」

「この家に住む人は幸せです。大工のお兄さん達、あんなに丁寧に仕事してるから」

建築の事は良介にはわからなかったが、職人の丁寧な仕事ぶりは伝わってきた。

「住む人の顔、かぞくの顔を思い浮かべて家を造れ。連中にはいつもそう言ってる」

「家族の顔・・・?」

「実際にこの家で暮らす人達の気持ちを背負って建てろってことだ」

「ついでにお客さんに顔を覚えてもらえってね。安心だろ?建てた人の顔が見えるのは」

良介はウンウンと頷いてまたみんなの仕事ぶりを眺めていた。


良介は家に帰って建築構造の基礎が書かれた専門書を読んでいた。
そこへ香織が入ってきた。

「お兄ちゃん、ちょっといい?」

「うん」

良介は本から目をそらさず答えた。
香織は話しにくいのか、部屋の中を歩き始めてしまった。

「何だよ?お前、飯の時から変だったよ」

「・・・会っちゃった。」

「誰に・・・?」

「パパの元愛人・・・」

「それも、奈津さんと行った産婦人科の待合室で」

さすがに良介も驚いたようだった。

「ちょっと待って、どういう事?妊娠してるって事?検査とかじゃなくて」

香織は頷いた。

「産むって言ってた。奈津さんよりは少し先だって」

「・・って事は・・あれから誰かそういう人が出来たんだ。結婚したのかも」

「でも、どっかに引っ越したんでしょ?なんでこの近くの病院に?」

香織はどうしても不安が拭えなかった。

「評判のいい医者だったら多少遠くても・・・気にすることないだろ?」

「うちとはもう関係ないんだから」

「・・・本当にそうならいいけど・・・」

香織は今にも泣き出しそうだった。
そんな香織を見て少し不安になる良介だった。


智子は由紀の店で頼まれた通り講習会のメニューを決めていた。
智子の前には由紀が考えた料理が並んでいた。

「メインはお肉かな。お魚のエスカベッシュって思ったんですけど」

「家で作るにはめんどくさいって言われそうで」

「普段家でやらないから、簡単なコツを教えてあげたら喜ばれるんじゃない?」

由紀の悩みに智子は的確なアドバイスをしていた。

「あ、そうか。そうですよね」

ゆきは一生懸命メモをとっていた。

「これ、参考になるかどうかわからないけど」

智子はファイルを一冊由紀の前に差し出した。
それは智子が撮りためたお弁当の写真集だった。

「すごい!これ全部ですか?」

「ほんの一部。最近の物だけよ」

由紀はページをめくりながら、その凄さに圧倒されていた。

「お弁当風のワンプレート盛りもいいですね」

由紀は新しいアイディアを思いついたようだった。

「よかった。思い切って智子さんにお願いして」

「この事を話たら、浩ちゃんビックリしちゃって・・・」

「お前はどこまで図々しいんだ、って」

柳の話題になると智子は何を言えばいいかわからなくなっていた。
由紀はお構いなしに続けた。

「思わず言い返しちゃった。」

「そういう所が可愛いって、頭なでなでしてくれるのは誰ですかって」

「私、浩ちゃんにはいつも攻撃態勢なんです。仕事も、ベッドの上でも」

由紀は茶目っ気たっぷりに智子にのろけてみたのだった。
そんな由紀を見ていると心が波立つ智子だった。


智子は一人で公園に佇んでいた。
このままではいけないと思うものの、どうしたらいいか悩んでいた。

「僕には理解できない。」

「どうして、あなたが平気な顔で由紀さんの前に出られるのか」

振り向くとそこに篠田が立っていた。

「あなたと柳さんの事を知ったら、あの人がどんなに傷つくか」

「それを一番わかっているのはあなたのはずだ」

そんな事は篠田に言われなくてもわかっていた。
智子は何も言わず黙っていた。

「否定しないんですね。柳さんとの事」

「・・・私が幸せならそれでいいんでしょう?」

智子は以前篠田に言われた事をそのまま篠田に返した。

「あれがあなたの本音なら放っておいて」

智子は立ち上がって篠田から離れようとした。

「僕にはあなたが本気で柳さんを愛しているとは思えません」

「家庭を捨ててまで・・・そういう愛ではないんでしょう?」

その言葉に智子は立ち止まり篠田の方に振り返った。
はっきりと否定する気持ちが智子には無かった。

「気をつけてください。いまの暮らしを手放すつもりが無いなら気をつけて」

「・・・なんの事?」

さすがに智子も聞き返さずにはいられなかった。

「あの女が、またよからぬ事を企んでいます。」

「あの女?」

「高村燿子です。ご主人を取り戻そうとしてるんです」

篠田は自分の店に燿子がきて運命だと言った事を話した。

「運命・・・?」

「獲物を狙う女豹の目であなたとご主人を見つめている」

篠田に言われた言葉が智子の頭から離れなかった。


夜。
寝室で智子は達彦に訊いてみた。

「また会ってるの?高村さんと・・・」

「高村さん、最近このあたりでよく見かけるって聞いたのよ・・・どうなの?」

智子は鏡台にに座ったまま鏡に映る達彦を見ながら問いかけた。

「俺が?・・・なんで?」

「答えて・・・」

「誰だ・・誰がそんなこと・・・」

智子は篠田に聞いた事を明かした。

「高村さんが、またあなたとやり直したがっているって・・・」

達彦は驚いた。
まさか篠田から燿子のことが知れるとは思わなかった。

「何で真にうけるんだよ。あんな奴の言うことを。」

「篠田の奴、またお前に言い寄ってるんだろ、有ること無いこと言って」

「いちいち耳を貸すんじゃないよ!あんな変質者のいう事を!」

達彦はかなり興奮していた。
力任せに知子をねじ伏せようとしていた。

今の龍彦には策を思いめぐらす余裕など無かった。

「少し落ち着いたら?違うなら違うって普通に言えばいいじゃない」

「逆に疑いたくなるわ。何かあるんじゃないかって」

勢いこそ無くなったが、それでも達彦は落ち着かない様子だった。

「会ってない、何もない、何もありゃしないって言ってるじゃないか!」

「頼むから、つまらん事で俺の心を乱すのはやめてくれ!」

達彦は智子に会社での事を話し始めた。

「会社で今、大変な事になってるんんだ俺は・・・」

「アザレアの苦情が全部俺の肩にのしかかってきてるんだ」

それは智子にとっても無関係な話ではなかった。

「アザレアの苦情?もしかしてこの間の雨漏りみたいな事が他の家でも?」

達彦の無言がそれを肯定していた。

「もし欠陥住宅と認定されたら俺は間違いなく降格だ。下手したら首が飛ぶんだぞ」

「他のことに関わっている暇なんかあるか!」

智子はリビングに降りて仮面と向き合った。

「欠陥住宅・・・」

仮面の裏の亀裂はこの家の素性を語っているのだった。



今日は由紀に頼まれた講習会の日だった。
智子のレシピは大好評だった。
智子も正直こんなに受けるとは思わなかった。

智子のお弁当写真集もみんな驚いて眺めていた。

「ありがとうございました。おかげさまで大成功です」

「人に教えるなんてなれなくて」

由紀は智子に礼を言い、自分一人では出来なかっただろうと言った。

「燿子さんにもお礼言わなくちゃ。今日来てくれるはずだったんですけど」

「燿子さん?」

智子はまさかそれが高村燿子の事だとは思っていなかった。

「話しませんでしたっけ?」

「アシスタントを智子さんに頼んでみたら?って言ってくれたの燿子さんなんです」

「???」

「高村燿子さん。」

「この間ここで旦那さんと待ち合わせされてて、奥さんともご懇意だって」

「・・・高村さん・・?」

智子の心がざわついた。会っていないと言っていた達彦の言葉が脳裏に浮かんだ。

「赤ちゃんが出来たんですって、燿子さん」

「・・ええっ!」

「今朝電話でつわりが酷くなったから行けなくなったって」

「知らなかったからビックリしちゃって。どんな人なのかな、旦那さん」

智子はまさかと自分の考えを打ち消したが、完全に消し去ることは出来なかった。


達彦は会社で郵便物のチェックをしていた。

一つの封筒を開けて中身を取り出したとき机の上に何かが落ちた。
達彦はそれを拾い上げそれが何か確かめた。

一瞬の後、達彦はそれが何かわかって慌ててそれから手を離した。


【微妙な表現】


「罠だったんだな・・・最初から俺をはめるつもりで!」

達彦は燿子の腕を掴み壁に押し付けた

「やめて!赤ちゃんが怖がってる」

「何が赤ちゃんだ!中絶しろ!すぐに堕ろしてこい!」

達彦は中絶を強要した。

「やめて、龍彦さん・・・うっ・・やめろ!」

耀子は自分の父の遺影を龍彦につきつけて怒鳴りつけた。

「もう逃げられないわよ。あなたはこの子のパパになる」

「私たち家族になって3人で暮らすのよ。あの街のあなたが建てた素敵な家で」

燿子の異様な迫力に達彦は押されて後退りをしていた。
そしてソファーに力なく座り込んだ

「俺の家族は智子と二人の子供だけだ」

「離婚すればいいのよ。簡単じゃない」

「別れるものか、智子だって絶対!」

「言えば承知するわよ。奥さん・・・だってあなたを裏切ってるんだから」

達彦は燿子が何を言っているのかすぐには理解出来なかった。

「裏切ってる?智子が俺を?」

「ヒント・・・あげたでしょ?」

達彦は急いで記憶の糸を手繰り寄せた。

”あなたの奥さんもそろそろお帰りのようね”

”あなた、早かったのね。支度遅くなっちゃって”

達彦の中で今までの違和感が一本に繋がった。

「まさか!智子と柳先生が?・・・何か証拠でもあるのか」

「証拠は無いわ。でも私は確信してる。訊いてみたら?自分で」

「奥さんが認めたら、離婚成立。私たち晴れて家族になれるわ」

燿子の言葉は耳に入らなかった。
考えた事もない現実が起こっているかもしれなかった。


達彦は夕食をとっていた。
智子はキッチンで洗い物をしていた。

達彦は智子を見ながら燿子の言った事を思い出していた。
智子は昼間由紀の言った言葉が頭から離れなかった。

「ごちそうさま」

それだけを言って達彦は寝室へ入っていった。


「柳先生?柳先生がどうかしたの?」

香織は達彦の方に振り返って怪訝そうに訊き返した
達彦はまず香織から智子と柳の情報を手に入れようと香織の部屋にきたのだった。

「バイオリンのレッスンの時どんな感じかなと思ってな」

「楽しいよ。自分がこんなにバイオリンが好きだったんだなあって、初めて気がついた」

「ママは・・・レッスンの時どうしてるんだ?」

「一緒に聴いてるよ」

「レッスンの後は?」

「お茶したりおしゃべりしたり」

「早く来ることもあるのかな?柳先生は」

さすがに香織も龍彦がおかしいと気がついた。

「あるけど、何なの?何が聞きたいの?」

「いや・・・」

普通を装い達彦は部屋から出ようとした。
香織はそんな達彦を引き止めて訊いた。

「パパ。私もパパに訊きたい事がある」

「何だ?香織」

「高村燿子さんが妊娠してるってパパ知ってる?」

龍彦は表情を変えないようにする事に全力を使った。
なぜ香織がその事を知っているのか不思議だった。

「・・知らない、初めて知った。なんでお前がそんな事を?」

「奈津さんと同じ産婦人科に来てたから」

「引っ越したのに、なんで前に住んでたお医者さんに来てるんだろうって」

耀子はこの家に住むつもりなのだと達彦は思った。
そして、わざとバレるように動いていいるのだと思った。

「ねえ、おかしいと思わない?」

「わからないよ。パパに聞かれても・・・それに忘れてしまった。そんな人は」

「本当に?また隠し事してない?」

「してないよ。邪魔して悪かった」

達彦はそれだけ言って香織の部屋から出て行った。


今日もバイオリンのレッスンだった。
レッスンを終えて香織は柳に訊いた。

「先生、次の課題は?」

「シベリウスにトライしようか」

「バイオリン協奏曲ですか、うわ、大変」

「CD持ってきたから聴いてみるといい」

柳はカバンから一枚のCDを取り出して香織に渡した。

「いいわね、シベリウス。後でママにも聴かせて?」

智子がお茶とケーキを運んで柳の前に置いた。
その後、香織は友達と約束があると出かけていった。

香織がいなくなると柳は智子を抱きしめた。


「また、君の好きな曲を選んでしまった」

「・・・潮時だわ。何か恐ろしい事が起こる気がするの」

智子は柳の手を解いて言った。

「恐ろしい事?」

「きっと、みんな巻き込まれる。あなただけじゃなく由紀さんも」

「別れましょう。由紀さんに知られないうちに」

「罪悪感を感じてるんだね、由紀が店の手伝いなんかさせたから」

「でもね、智子。そういうリスクを背負うのも不倫の醍醐味なんじゃない?」

智子の言うことを柳は聞いてくれそそうになかった。

「だからこんなに楽しくて気持ちいい」

「柳君・・・」

智子はため息をついた。

「おいで」

柳に呼ばれて智子は柳の横をすり抜けようとした。
柳はその手を捕まえて抱き寄せた。

ふと目をあげると庭に篠田が立っていた。

「篠田さん・・・」

柳は振り返り、慌てて智子から離れた。
智子は篠田の方へ行き窓を開けた。

「言ったはずです。入ったら訴えるて!」

「ご主人が駅からこっちへ向かっています」

智子の表情が驚きに変わった。

「え!」

達彦が自宅に向かって歩いていた。
その姿を隠れて燿子が見ていた。

「どうしよう」

「正直に言えばいいわ。今レッスンが終わったって」

修羅場への序曲が始まっていた。

「しかしなんでご主人は・・・ひょっとして俺疑われてる?」

「だったらこんな所で顔合わせるわけには」

取り乱す柳を見ながら智子は何かが冷めていくのを感じていた。

「裏口から出て。こっちよ」

智子は柳を裏口に連れて行った。
篠田も慌てて家から立ち去るのだった。

達彦は勢いよく玄関を開け、リビングに入った。
そこには誰も居なかった。

テーブルにはケーキとお茶が出しっぱなしだった。
なんとなく違和感があった。

リビングを出ようとした時、そこに智子が立っていた。

「あなたどうしたの?こんな時間に・・・」

その時が迫っていた。
向かい合う二人の運命の歯車がまた大きな音を立てようとしていた。
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